先日山口県に行きました。そこで金子みすゞ記念館にも行ったんですけど、わたくし寡聞にして殆ど知らなかったのです。
そんな無知なわたくしが記念館で思ったのは、なんかさー、なんつうの、「童謡詩人」というスポットの当て方のせいか、時代背景や彼女をとりまく社会問題がごっそり削がれていて(「夫のせいで苦労しました」的な背景は説明されてるけど)、批判性もないし、なんとも気の毒な扱いになってないかなーってこと。子どもの「無垢」っぽい朗読とかの無垢っぽい演出、どうにかならないのかね。
まあ、わたしがフェミニストだからそう感じるのかもしれないけど、彼女の詩に、女の子はこれやあれはしちゃいけない、わたしは知ってる、だって一度それをやって叱られたからというようなものがあったけど、そういうのにもスポット当てていいんでない?
小さいときにみんなの「噂」になるような大親友の女子がいたこととか、弟との関係とか、切りくちたくさんありそうに思えたけど。
あの映画、、『めぐりあう時間』だっけか。あれみたいにさー、彼女も違う種類の情報、違う言説に出会っていたらどうだったろうかと思った。あの映画は最後は男の話に吸収されちゃうけど。