ズーウォッチャー

最近よく小旅行に行っているのですが、友人に「お寺めぐりばっかりね!」と指摘されました。そういえば、わたしお寺ばかり行ってる。、、というか、観光といえばお寺になっちゃう気がするんだけど、お寺以外に行くとこあるっけ??? 

というわけで、旅に関してかなり貧困な発想ながらも、先週は趣向を変え、友人のリクエストにしたがって愛知県にある犬山モンキーパークに行ってきたがね。モンキーパークは、名古屋から約1時間、「花やしきを猿のオリが取り囲んでる」そんな感じのところだがや。よくはれた休日で、子連れファミリーでごった返していました。


ところで、わたし、「新解さん」と同じ理由から、動物園を好ましく思っていません。
特に、十数年ほど前にNHKで動物園の環境改善を訴えるズー・ウォッチという団体(たぶん、こんな名称)の話を聞いてからというもの、オリにいる動物を見るたびに、「常同行動をしていないか」「毛をむしってないか」なんかをチェックしてしまうプチ・ズー・ウォッチャーになってしまったので、全然楽しめないのです。あー、こんなつらいこと知りたくなかった。(ちなみに、常同行動とは書いて字のごとく「常に同じ行動」。動物がオリの前をひたすら行ったりきたりしているような、あの行動です。あれは、退屈とストレスが引き起こす問題行動だそうなんです。)


そんなプチ監視家なわたしですので、モンキーパークも心配でしたが、でも、立派なサル研究所の施設らしいのできっと大丈夫だろうと信じることにしました。、、見ざる着飾る魔がさす、じゃなくて、見ざる聞かざる言わざる、イヤなことに気づかないようにできるっては客の特権かもしれませんね。(あたし、スーパーのお肉はパックに入ったまま木になってると思ってますもん…。)(、、って、こんなじゃズーウォッチャー失格ですね。)


で、見ざる聞かざるのわたしが今回嬉しかったのは、ゴリラのニオイを嗅げたこと。
汗臭いような、ちょっとむっとするニオイです。

ダイアン.フォッシーがゴリラのニオイについて触れていたのを覚えていたので、「ああ、これがフォッシーの言ってたニオイなのかもなぁ、これを森のなかで嗅いだんだなぁ」と。
たぶん、歴史好きの人が、歴史に所縁の場所やモノを見て思いを馳せるのと同じような感じで、目の前にいるゴリラだけでなく、フォッシーにまで思いを馳せていました。


何を隠そう、わたし、ジェーン・グドールやフォッシーの本が好きだったんです。この人たちがチンパンジーやゴリラを観察して書いた本は、まるで大河小説のように面白いんですよ。(ちなみに、フォッシーは、愛するゴリラが観光土産に殺されたり狩猟の対象になってるのを見て、「ゴリラのためなら人なんか死んでいい!」というくらい、熱烈かつ自分勝手に活動をして、周囲の反感のなか何者かに殺されてしまいました。「愛は霧のかなたに」という邦題の映画にもなっています。そういえば、その映画に出演したゴリラも殺されてしまったんでしたっけ?そんな話を聞いたような、、、。)


という具合に興味があたので、子連れまみれの遊園地ではあったけど、ゴリラのニオイを嗅げて、嬉しかったです。はるばる犬山まで行った甲斐がありましたよ。まるで小説の登場人物に会ったようなワクワク感でした。(はっ!あれがゴリラのニオイって思い込んでるけど…。それとも、近くにいた人がただ汗臭かっただけ?あ、あるいはわたしが?!)


でも、忘れようとしてもそこはオリのある動物園なんですよね、、、


これだけ環境破壊が続くいま、動物を「保護」する目的で、動物園的なものが必要かもしれないという議論があるのも納得です。(行ったことがないのですが、かの有名な旭山動物園とか、動物園の改善が進んでいるらしくって、よかったなーと思います。あとわたし、カバ一族の運命も気に病んでいます。10年前にテレビで見た限りでは、日本にいるカバは殆どみな親戚なんですってよ。それにカバの人気は相当低くなっているらしいのです。)


サルに関しては、わたしの聞きかじったことによると、殆どの種類が絶滅の危機に瀕してるといっても過言でないくらい、厳しい状況におかれているそうです。野生のボノボは確実にいなくなるでしょう。ゴリラもオランウータンもチンパンジーも、あと1分だそうです。「大型猿人類の絶滅まであと1分」なんとか、いい方法はないのものでしょうか。


↓今年九月にロンドンで開かれたゴリラ基金(旧ダイアン・フォッシー基金)のためのゴリラ走だって。
http://www.youtube.com/watch?v=IBmQmMLHIPM
あたしも出たいな〜。…なんか最後のほうのダレてる。。。


そうそう、ゴリラのうしろ姿は、すっごくステキなんですよ。思わず「お背中流します」と言ってしまいそうでした。