しげる
先日、友人の車のラジオから
「俺たちのライブはけっこう客席も一緒に歌ったりとかするんで、歌詞とか覚えてきたらいいと思う」
というような話が聞こえてきて、根性の曲がっているわたしたちはすかさず、
「ちょっとー、ずいぶん威張ってるわねー」
「こっちは客だぞ」なんて言ってたんですが、
でもまあ、わざわざチケット買ってライブに行くくらいだから、歌詞くらい覚えるか、、
でもね、このことでわたしとってもステキな、決して忘れることのない思い出を思い出しましたの。
かれこれ十数年前、泉谷しげるのライブに行ったんです。
これって田舎の小さな会場のドサ回りっぽいライブで、昼から晩まで何時間もやってたんですが、
田舎のせいか、見に来ていたのはおっさんやよくわかんないけど来ちゃったようなわたしや近所の年寄りばかり。わたしの祖母もライブの途中で疲れてうちに帰り、ご飯を食べてまた戻ってくるというダラけっぷり。ごめんね。でもそういうわからんちんなお客も上手に巻き込めるのがしげるの素晴らしさなんですよ。
このとき、しげるはみんなで歌えるようにって、カレンダーの裏にマジックで『春夏秋冬』の歌詞を書いて見せてたのです。そのうえスタッフに歌ってるところを指で追わせて、歌を知らない人でもすぐわかるようにしていました。歌わないと叱られるからモジモジしないで参加もできる。
わからんちんでも楽しめるようにとこういうおもてなしをしてくれてホントしげるってステキだし、楽しくてエキサイティングなライブでした。おかげでいまもわたし『春夏秋冬』歌えます。
で、ここからが大事なんだけど、このライブはギャルが少ないうえに、わたし当時すっごく可愛かったんで、しげるもすぐにわたしに目をつけて、「オマエ、かわいいな、デートしろ!」とか 熱気のドサクサにまみれてチュッとかして、数時間のライブじゅうスキを見てはチヤホヤしてくれましたの。すてき。
終わったあとも「おまえちょっと来い、もう帰っちゃうのか、デートしろよ。、、じゃぁ今度連絡よこせよ。手紙書いてこい、絶対だぞ!待ってるからな!」と言ってくれましたが、
しげるさん、わたしいまから手紙書いてもいいかしら?ちょっとおばさんになってるけど、、、
あ、一応言っておきますが、ステキな思い出というのは、しげるがカレンダーの裏に歌詞を書いてきたことじゃなくて、「わたしが可愛かった」という方ですので。(いまや誰もほめてくれないよ、、しくしく。)
いまも、しげるがパンツのなかでゴシゴシこすってよこしたタオル(デートしろ!とマジックで書いてある)を持っています。
洗わずに。