パワー・ポイントレス

 だけど、希望を捨てずに、斜め前向きに行きましょう  


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先日、初めてパワーポイントを触りました。
すでに誰もがご存知かもしれませんが、パワーポイントとは企業や学校なんかの発表のときに、要点を箇条書きにしたりグラフを入れたりしてレジュメを作る、悪の枢軸の新たな思想統制ツールです。
フォーマットが決まっているので、それにあわせてポイント1,2,3と並べていけばいいみたい。
使いこなせれば、理路整然と紙芝居がつくれて面白そう!


しかし、問題もありそうです。

  要点がわかりやすい一方で、要点とされることを均一化・均質化・単純化して並べてしまいます。これだと、複雑な微妙な繊細な関係は見過ごされてしまいそうだし、「論理的な」「直線的な」思考ばかりが強調されそうです。

  第一、箇条書きあるいは図式化できる要点がないと使えません。(使ってるうちに要点が勝手にできるということもありますが、それも結局は要点があるわけで) 要点がない話はしてはいけないのです。わたしたちは忙しいのだから能率の悪い、明確な要点がない話なんか聞いてられない、というわけなのです。


  フォーマットに入らぬものは存在せず。かたちに入らぬもの、(言いたいことある)人と認めず。パワーポイントが世界の発表や講演のスタンダードになっていくとしたら、これは問題ではないか。


そこで、わたしは「パワー・ポイントレス」を提案します。

これを使うと、聞いている人には、話のポイントがさっぱりわからないばかりか、そもそもそれは「話」なのか、だいいち発表者は「人」なのか、自分は人間なのか、、それすらわからなくなるスグレモノです。既存の「フォーマット」を疑うことができます。

「エンパワー・ポイントレス」は、要点のわからない、人かどうかもわからない人を支援する、これまた優れた機能です。使うのにちょっと訓練が必要です。