チベットの鉄道開通

中国によるチベットへの鉄道開通は以下の点で問題にされるべきだと思います!
資源が流れるだけでなく、チベット人の生活の観光資源化も進んで、ますます文化売春が強要されるでしょう(しかも、チベット人に利益が落ちないシステムのもとで)。中国語を話さない人はますます追いやられるでしょうし。


「世界の屋根」に一番列車 チベット―中国

新しい鉄道がチベットを壊滅させる2001年5月15日
「計画中のラサ―ゴルムド間の鉄道は、さらなる中国人移住者がチベットに押し寄せ、チベットの未開発資源が中国へと流れていくことを意味する」 北部インドに拠点を持つチベット中央政府の情報・国際関係省大臣TCテトンは、こう語った。さらに「チベットは自ら、中国人移住者に全て占拠され完全に中国化された内モンゴル満州と同じ道をたどることになるだろう」
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ラサ―ゴルムド線の建設のために、中国政府はチベット国外から約67,000人の労働者を雇い、現地人の雇用は約16,000人であった。専門家は、間接的な費用、例えば課税の免除や農地・田園に対する補助金などが大きな脅威となっていると感じている。これ以外にも、鉄道路線チベットの脆弱な生態系に影響を与え、侵食・沈泥・汚染を悪化させる恐れがあるとの深い懸念がある。

テトン氏は語った。「我々は開発そのものに反対ではない。しかし、我々は、チベット人が何も言えず、チベット人の独自の文化を維持する力を衰えさせる一因となるような開発プロジェクトには、断固反対する」

チベット鉄道は、中国政府の政治・経済のゴールを早めるだろう
2001年7月23日
ダライ・ラマが率いるインドの亡命チベット政府は、その鉄道が中国による支配を強化し、チベットを中国人の入植者で圧倒し、チベットの自然資源が中国へ流出するのを許すようになるという理由から、鉄道建設がチベットにとって壊滅的な結果をもたらすだろうと言っている。

2003年5月17日ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表 チョペ・ペルジョル・ツェリン
チベットの現状についてお話したいと思います中国政府が計画的に短い期間の中でチベットを中国化しようとしている問題があります。急ピッチで中国側からチベットまで鉄道路線を敷き、漢民族チベット移住政策を計画しています。もし鉄道が完成すれば、チベットの土地でチベット民族が少数派になるのは目に見えています。中国政府は、チベット独自の言語、宗教と文化を根底から破壊しようとする反面、チベットにやって来る観光客に「チベット的なるもの」を見せびらかすため、外見では派手に飾りつけをしています。


World's highest railway - triumph of engineering or death knell for Tibet? By Clifford Coonan in Beijing 30 June 2006



記念すべき暗い日

China Opens High - Altitude Tibet Railway July 1, 2006
Tibetans in Dharamsala, northern India, where the Dalai Lama head a government in exile, called Saturday a ``black day.''
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(…) too little of that development benefits Tibetans who, with Chinese migrants flooding in, have been excluded from prosperity, said Kate Saunders of the International Campaign for Tibet. ``We're already seeing the marginalisation of Tibetans, and the railroad is the final achievement,'' she said.

わたしも自分を含めたみんなの生活が良くなればいいと思ってますが、何をもってして「良くなる」というのか、どのような方法で、そのために何を犠牲にするのかということも同じくらい心配です。