氷山の

今週のはじめに、the Gap のインドの下請工場が児童労働をさせていたことがわかり、ギャップはその業者との取引き中止を発表した。詳しくは→米GAP、インドの下請け業者で児童労働か

わたしの感想は「これだけ?」です。問題は児童労働だけじゃないし、この工場だけじゃないし、The Gap や Nike、Guess だけじゃないし、トイザラス商品だけじゃいし。
いま劣悪商品が話題になってるけど、劣悪労働条件ももっともっと問題になって欲しい!!

だって、なにがディプレッシングかって……多国籍巨大企業が率先して世界規模で安価な労働力を搾取している問題については、今まで100億回くらい問題になってきたと思うのだけれど、消費者のわたしたちが知りえる具体的な情報は殆どないし、劣悪な労働環境で働く人の声が届くことは殆どないから、いったいこれがどれくらいの問題で、どこで起こっていて、どのように改善できるかのヒントが全然見えない  ……ってことじゃない?

たとえば、ナニかの広告(食品でも洋服でも)を見ると、その製品がどんなに素晴らしい素材を使っているかについては言及してるけれど、「どこ」の「誰」が「どのようにして」その素材をつくり、誰がどんな風に製品を作っているかという点については触れてないものばかり。
「こちらの商品は、女性の季節労働者が洗面所もない大きな倉庫に寝起きし、白菜ばかりの食事を1日2食与えられ、賃金はg単位の出来高で支払われる、という条件のもとで摘み取られた綿を使って、、空調のない鍵の掛かった工場で、1日15時間労働を強いられる女性が縫製しているものです」なんて、魅力ないものね。
だからかえって、何も触れてないからには、そうやって作られてるんじゃないかってわたしは疑ってる。けど、どうすればいいのだろう。

先日デモクラシーナウにゲスト出演した労働アクティビストのおじさん(この団体の人)が、SPEEDOの工場を批判しながら、中国のオリンピック開催は人権問題でプレッシャーをかけるチャンスだと話していました。選手にもそういう訴えをしてくれるように頼みたいらしいですが、なかなか接触できないらしい。

The Onion (ボーガスニュースのように嘘ニュースのサイト)の古いビデオ。
Gap Unveils New 'For Kids By Kids' Clothing Line

ギャップは「子どもによる子どもためのギャップ」というコンセプトのもと、6歳の子も働ける「子ども工場」を設立しました。

ギャップ広報係「世界中の子どもたちはギャップが大好きなんです、、作るにしても、着るにしても。」

(白人の)子ども 「まるでペンパルがいるみたいな気持ちになるの、ときどき服の裏とかにメッセージが書いてあるし」 「そうそう、友だちになって!みたいなのがね」【映像:服に HELP ME! と刺繍がある】

親「ギャップの服は、子どもたちに努力すれば何をなし得るかを教えるいい例だと思います」

ギャップ広報係「工場の子どもたちは服作りが大好きなんです。日の出から日の入りまで、時には食べるのも忘れて夢中になって働いてますよ」

レポーター「われわれはマレーシアに行き、工場の子どもたちにも取材をしたかったのですが、叶いませんでした。ギャップはここにも子どもルールを生かしてるんです。大人は立ち入り禁止という」