娼婦度って、、?

「あなたの娼婦度」って何? いったい何の程度なの? 

昨日のテレビ番組でこんな性格診断があったと聞き、心の底から驚いた。
娼婦は人格や性格ではないでしょ???
娼婦は性格ではありません! それなのに「娼婦度」ってどういうこっちゃ??(ハビトゥスの話?)


わたしが思うに、こういう「娼婦イメージ」の出し方は
・売春が多くの場合性差別に深く根ざしていること、
・日本における人身売買と売春蔓延の問題     に関してあまりにも問題意識がないという気がする。
(番組を作った人は、まさか人身売買により監禁され売春をさせられている女性がいることを知らないのでしょうか?)

このような問題を無視したうえで娼婦という人格/イメージを恣意的に作りだし(その性格テストやらを見てないしどんなイメージかわたしには想像もつかないけれど)、それを性格診断に当てはめて遊ぶというのは


・売春をめぐる問題を見えなくしてしまう
   (言葉の恣意的なイメージがテレビ番組で楽しそうに蔓延する裏で
      人身売買、監禁などなどの深刻な人権侵害と暴行が再び隠され放置されてしまう。)
女と娼婦を自動的に結びつけてしまう        
  (女は男にとっての性的な存在であれかし、という認識を数字化してさらに強化・一般化している)     
       とわたしは危惧するのですが。

(この流れで強調された「男性の目をひくには〜は不可欠」などと言ったコメントも、
男女のステレオタイプを強化すると同時に、女を男の視点からのみ価値があるものとして扱っているみたいで、ホントに迷惑なんですけど。こんなこと言ってるから、わたしにも面と向かって「鑑賞に堪えますね」とか言ってくるアホが絶えないんだわよ。、、鑑賞に堪えない人に言われたくないわい!!!)


しかも、うっかりそのテストを受けただけでそうした性差別の言説に組み込まれてしまうなんて、いきなり石を投げられるくらい迷惑な話じゃない?


あるいは意外と「あなたの娼婦度」っとか言っといて、実はハビタスレベルの話で「あなたはどれだけ性差別を内面化しているか」という深遠な診断なのだろうか?

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それにしても、娼婦のイメージはどこから来るのだろう。
映画では「赤線地帯」?「モナ・リザ」「タクシー・ドライバー」?「女はみんな生きている」?、、うーん、これくらいしか思い浮かばない、、しかもこれらはどちらかというと、「あなたの娼婦度!!」とか言って浮かれたいようなイメージじゃないし、、。


あ、「プリティ・ウーマン」!(見ていないし、興味ないからこれから先も見ないと思うけれど)、、勝手な美化しやがって。しかも、金持ち男が助ける図式とか。(見てないから違ったらごめんね)

聞いた話では、これって、初めの草稿ではハッピーエンドじゃなくて、最後は男に捨てられて自殺することになってたんだって。それをまあ都合良く変えたものよのう。(見てないんだけどね)


というわけで、せめて「あなたのキュウリ度」とか、そのへんにしといておくれよ。東海林さだおがどっかに野菜の性格を書いてくれてるから、それ参考にして。

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、、、見てもいないテレビ番組でこんなに文句を言うくらいなので、
 わたしはテレビは見ていられません。傷つくんだもん。