ニンジンとマヨネーズ

驚いたわー、また人参を買っちゃったらしい。
いま全部で人参が10本もある。ミキサーを買って以来、人参はもっぱらミキサーにかけて飲んでいるんだけど、どんなに多くても一日に一本くらい、毎日飲んだとして、、、といっても毎日は飲まないけれど、、、10日は安泰の数である。
それはまあよろしい。
けれど、、人参が10本になった経緯が問題な気がする。

わたしが買う人参はだいたい一袋に3,4本入っているんだけど、それを、この数日の間に3袋買ってしまったらしいのだ。どうやら、買っても買っても、買った途端に忘れるという、呪われた買い方をしているらしい。
そりゃわたしは、毎日ボーーッとうわの空、かろうじて気を失わない程度で暮らしてるけど、でも二回も三回も同じものを買うって大丈夫なのだろうか?っていうか、「気を失わない程度」どころか、すでにじゅうぶん気を失ってるんではなかろうか、、、。われながら心配だ。



思えば、以前にも似たようなことがあった。
わたしはケチャップを切らしていたのである。けれど、スーパーで「あ、そうだ!」と思い出すたびに、間違えてマヨネーズを買うという荒業を、なんと4回も繰り返してしまったのだ。
「繰り返した」といっても、毎回きれいさっぱり忘れているわけではなく、記憶の片隅にケチャップの搾りかすがわずかにこびりついていたので、この繰り返しには少しヴァリエーションがある。なんの自慢にもならないけれど、こんな感じ↓だ。

「こないだ間違えてケチャップ買っちゃたんだった(←ここですでに間違えている)、今回は間違えないぞ」と気を利かしてマヨネーズを買ったり、「こないだはケチャップとマヨネーズ間違えたんだよな、、。マヨネーズを買っちゃいけないんだったよね、、いやケチャップがダメなんだっけ?」とマヨネーズを買ったり、「絶対にケチャップが必要な気がする。だから、絶対にケチャップじゃない、マヨネーズのはず、だってわたし自分を信じられないもん…クスン」とイジケながらマヨネーズを買ったりしてるのである。
わたし、マヨネーズは1年に小さい容器1本使うか使わないか程度なのに、4本ものマヨネーズを抱えこむとは。そして、友だちのうちをマヨネーズ持って周るとは、、かなしいね。


気を確かに、しばらく人参は買うまい。買うまいぞ!



話は全然変わるんだけど、マヨネーズといえば、すごく前のこと、プリンスが元プリンスではなく元のプリンスだったときのコンサートに行った日のことだ。
わたしはバイト先から直接コンサートに行くつもりだったので、いつもより大き目のバッグに、スニーカーを入れて出かけた。
当時は(今もそうかもしれないけど)、コンサートといえば立って見るものと相場が決まっていた。、、話が脱線するけど、コンサートで立つっていうのは比較的最近の風習なんだろうな。昔のキッスの武道館コンサートを見ると全然違うものね。キッスのアレとは別に、会場が異様な雰囲気に包まれているんだけど、それは、お客さんがノリノリなのに、みな座っているからだと思う。お行儀良く座ってノリノリだなんて、、ニホンジン、なんてポライトな民族なんだろう!ってキッスも感動したと思うよ。、、と、いうわけでキッス来日時と比べると、比較的最近の風習、「会場で立つこと」を覚悟して、当時バイト先はヒールだったので、会場でスニーカーに履きかえようと思ったのだ。

、、長々と説明しちゃったけど、実はスニーカーの話は重要な部分ではなくて、問題はスニーカーのために大きなバッグでバイトに行ったってことなんす。
帰り際に、バイト先のおばさまが「まあ、大きなバッグでちょうど良かったわ!あなたにあげようと思ってたのよ。」と、どういうわけかリンゴ1個と業務用マヨネーズを5本も下さったのである。「、、なぜ?、、なぜ業務用マヨネーズをわたしに?」と疑問に思う間もなく、時間ギリギリだったのでお礼もそぞろにコンサートに駆けつけた。マヨネーズ5本詰めたバッグを抱え、えっちらこっちらとたどり着いたのだけど、
コンサートといえば、立つだけでなく、荷物チェックも付き物だったんですね。
荷物チェックの人の心中いかばかりのものか。スーツ姿で業務用マヨネーズ5本(とリンゴ1個とスニーカー)を抱えてくる人もめったにおるまい。「、、この人、、プリンスにマヨネーズを???」と二秒くらい疑問に思っただろう。
たしだってプリンス殿下を山奥の席でみるのに、マヨネーズなんて持ってきたくなかったよ、、、。(、、ちなみに、このマヨネーズは、一緒に行った友だちにあげ、残りも友達に配ったのであった。 わたし、マヨネーズを配る星の下に生まれてきたのかもしれないなぁ、、。)