今日は思い出へ逃避


これを言うと、同年代の友だちに驚かれることもあるのですが、
わたしが子どものころは、紙芝居屋さんがいました。
公園で遊んでると、木の箱と木製の紙芝居フレームをつんだ自転車で、おじさんがやってきました。木の箱のなかには駄菓子やソースが入ってて、おじさんはそれを売ってるんです。


「水あめソースせんべい」が一番豪華だった気がするな。
半分に折った割り箸2本に水あめをからめて、その水あめをソースにつけて、それをふわふわのせんべいで挟むってやつです。ソースとせんべいと水あめの甘さが程よい感じで、おいしかったですね。、、とはいえ、水あめってそんなにたくさん食べたいものでもないので、途中からは、あめが白くなるまで割り箸をグルグル回したり、びろーんと伸ばしたりして遊び食べ。かき混ぜてる最中に地面に落っことしたりして。


紙芝居もしていたはずなのに、駄菓子ばかりに夢中で、紙芝居は全然覚えてない。おじさんも呆れて?、たまにしかやらなかったかも。わたしたちハナシ聞かなかったもんなー。ホント勝手なもので、駄菓子を買うだけ買ってあとは知らん顔する日もあれば、自転車で去っていくおじさんに向って、「おじさーんばいばーい、ばいばーい」を、見えなくなるまでやってるときもある。おじさん、手を振ってくれてたけど、本当はメンドくさかったろうな、、もういいからほかっといてくれよ、って。


いま考えると、あのおじさんは誰だったのだろう?


ウィキペディアには、

紙芝居屋にはトーキーで追われた活弁士や不況による失業者なども多く、子供たちからは"紙芝居のおじさん"と呼ばれていた。

昭和30年代のことみたいだけど、、わたしが子どものころ(昭和50年代)もそうなのかなぁ。30年からやってれば「トーキー失業者」じゃなくて「ベテラン紙芝居屋」だよね。


いつのまにか来なくなって、それっきり。その公園もいまは大型店舗。
おじさん、どういう人だったんだよ、、ちゃんと紙芝居聞いとけばよかったかな。


今ではどこにもいないのかな。紙芝居屋やるのには、お役所に何か申請しなきゃいけないのかし。
インディペンデントな商売ってどうやるの。