チンパンジーの「人権」(ヒトかモノか)

前にちょっと気になる記事が目に留まったんだけど、後で読もう思って忘れてた。
これです


チンパンジーに人権を認めるかの裁判
http://www.breitbart.com/article.php?id=D8OTLSUG0&show_article=1
http://news.yahoo.com/s/ap/chimp_challenge


オーストリアで、今年5月、動物愛護団体の一つが裁判所に、Matthew Hiasl Panという名前のチンパンジーに人権を認めるように求めたのです。

といっても、選挙権とかそういうのを求めたのではなく、所有権を認めて欲しいということ。
オーストリアの法律では「ヒト」か「モノ」の二つの区別しか認識されないから、、らしい)


というのも、、、
HiasiとRosiという2匹のチンパンジーは赤ちゃんのとき、シエラレオネで捕獲されて、薬品の実験用にオーストリアに密輸されたところを、税関が発見しシェルターに保護されていました。
2匹はそのシェルターで25年暮らしていましたが(チンパンジーの寿命は60年くらい)、このシェルターが最近破産して閉鎖の危機に陥っているのです。
食費や維持費で月6800ドルほど掛かるそうで、寄付してくれる人たちがすでにいるのですが、問題は、オーストリアの法律では、個人的な寄付を受け取れるのは「人間」だけ、つまりチンパンジーには人権がないので受け取れないということ。だから(このままではこの2匹は法的には「モノ」と同じなので)寄付は使えず、二匹は再び売り飛ばされる可能性もあるらしい。。(人権が認められなければ、団体も後見人になれないってことだと思う。)
そこで、この団体が人権を求める裁判をおこしたのです。(もちろん反対してる動物愛護団体もいる。)


4月にが、ウィーンの英語教師が、地方裁判所に被信託人の請願書を出したときは
結果:請願は拒否されました。
理由:「(後見人が必要なほど)精神的に病んでいるのでも、緊急事態なわけでもないから」
 (チンパンジーの権利については触れてない)


そして今週「人権」の訴えがあったわけですが、、、
ウィーンの裁判所は訴えを却下しました。
理由は「この動物団体はそのチンパンジーの代理になる法的地位がないから」
 (チンパンジーの権利については触れてない)


記事によると、このような議論は他の国でもあるようで、スペインの国会では「基本的な倫理的法的保護を類人猿にも」という法案を検討中とか。


(人類(←分類マニア)に「発見」された時点で、勝手に人格化されたりされなかったり人権を与えられたり拒否されたり。もう「そのまま」なんてありえないので仕方ないですけど。幸せに安心に暮らせますように。
ちなみに、わたしジェーン・グドール・ファンです。)

…そういえば、オスメス2頭いるみたいですが、なぜオスの方しか裁判に出てきてないのでしょう??




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