わたしがHT(配慮が足りない)の件

小学校のクラスメートに、いまから思えば知的障害と分類されそうな、仮に名前をアケミという子がいました。「いまから思えば知的障害」だけど、当時はそういう分類知らなかったし、ただアケミはそういうアケミとして認識していました。

アケミはお勉強できないからさー、「はい問題やりなさい」とか先生が言うと、近くの女子がアケミにお節介を焼くっていうのが当たり前の光景でした、少なくてもわたしにとっては(…わたし子どものころ「一人はみんなのために…」とか思ってる面倒くさい子だったんで。)

それで学級会とかで「○○ちゃんはいつもアケミちゃんの面倒見てえらいと思います」とかそういうこと言う人がいると、別の人が「面倒見るなんて言い方では、アケミちゃんがまるで赤ちゃんみたいでよくない、わたしたちみんなできないこととか助け合っていくのだから」みたく反応して、「アケミちゃんはどう思う?」とかなって、さらに面倒くさい話になったりしてすてきなんですけど、

ある日、アケミがわたしの後ろの席だったときに、授業参観がありました。
これがねー、思い出すとギャーと叫びたくなるほど、頭の内側に髪の毛が生えてきちゃったみたく気持ち悪くて、タイムマシンがあったらこの場に行って自分をたしなめたいんですけど、保護者が教室の後ろにズラッと並んで授業が行われてる最中に、わたしときたら全く何も気にせず、いつものようにクルッと真後ろを向いてアケミに今やってるところを教えてあげまくっちゃったんです。授業中何度も。もうホント馬鹿ね、配慮が足りない!これじゃ、保護者たちに向って「この人は勉強できないんです!」って宣伝してるみたいじゃないの。ホント自分が恥ずかしい。

…数年前に小学校の同窓会をやろうってことになって、わたしがアケミに連絡することになりました。お母さんが出られたので、こういうわけで同窓会やるから、アケミちゃん出席できるかお話したい、と伝えました。お母さんは「ちょっと待ってください」と、そして、電話口をおさえるの忘れたんですね、「アケミ、小学校の同窓会やるから行きますか?だってよ」と言うのが聞こえました。そしたら「いないって言って!!」と答えるアケミの声が…。アーケミー、聞こえてるよー!!