『Big Dreams in Little Hope』(2006)

DVDの表紙には「おかしな二人レズビアン・バディ・ムービー」と書いてある。
これは珍しいかもしれません。なぜって、男のバディ映画は吐いて捨てるほどあるけど、女のバディモノは、、あるだろうけど、思い浮かばないなぁ、、「テルマ&ルイーズ」?、、「下妻物語」?、、、あんましないでしょ、、なんせ、女にバディを認めたがらない世の中ですからね。


んで、この映画は、大手のマスコミ就職を目指しているマジメなケリーと、リンダ(ジュリー・ゴールドマン)というおしゃべりでノーテンキなカメラ係りのコンビが、Little Hopeという町にマーケット調査に行くという設定。二人は奇妙なユースホステルに泊まり、町の人たちにインタビューして周っている。その間、ケリーはマスコミに面接を申し込んでテンパっていて、リンダは昔付き合っていた彼女に再会して浮かれている。さてそれで、、、という話。
軽い明るいコメディで楽しかったです。リンダの余裕のあるノーテンキな感じは楽しいし頼もしい。現状を抜け出そうと必死なケリーが、「Yes You Can!」というタイトルの女性向けの自己啓発本?を読んでいるところなんか共感しちゃうし。Little Hope=望み薄のなかで大きな夢を持とう!、、こういうときにバディがいるっていいね!、というわけで、気軽に楽しめました。


ところで、「バディ」って「相棒」とか「仲間」っていう意味なので、喧嘩はしても仲がいい「親密な関係」なわけだけど、これが恋愛関係であっちゃいけないんだね。だから、たいていの男のバディものは妻と子がいてドウノコウノって話とか、とにかく「ホモじゃない」って示唆する何かが入ってるし(想像だけど)、女子のバディものも、必要ないのに(少なくてもわたしには必要ないのに)安全のために?恋愛の対象になる男子が出てくるじゃんか。この映画の場合は、ホモフォビックではないので、その必要はないんだけど、、とりあえずリンダの彼女が出てくる(その他には特別に何も起こらないから、この映画で彼女が出てきてリンダが浮かれるのは必要な事件ではある)

そのへん、『テルマ&ルイーズ』は一線を越えていて、超えた途端にああなるけど、、なかなか興味深いものがありますね。(あ、『バウンド』のこと考えるの忘れてた。)


(ハオレ映画ばかり見てて、そのうちハオレ気分で暮らしてしまうかもしれません、ごめんね。
 それはさておき、次は『mango kiss』について。)