映画

『テラビシアにかける橋』

話は忘れ果ててたけど、むかし、この小説を読んで泣きました。そして先週、映画も見ました。泣きました。なので感想を書きます。映画を見ていないと意味が通じないと思いますが(見てても意味不明かもしれませんが、) 基本はネタバレでございます。 1. 少年…

レズビアン映画(キャンプ)

あー、ここまでたどり着けてよかった。 わたしは非異性愛者が「日常にフツーにいる」設定をもちろん評価してはいますが、というかそれが当たり前であるべきなんですが、、突拍子もない非日常もすばらしく大好きなんです。そこで、今日はキャンプで、カルトで…

楽しい映画

「楽しい」といっても、レズビアン映画では、死なないだけで楽しく感じちゃうんだけどね。 まずは、レズビアン(というか女)の表象についてかなり意図的に作った映画と思われるもの。 ハリウッド的な雇われ監督作品じゃなく、おそらく低予算(アントニアを…

「いい人なんだけどね…」的なレズビアン映画

文化の秋に向けて、レズビアン映画(…定義は曖昧に)ばかり取り上げるつもりです。で、まずは「ベスト10を決めよう!」と思って、今まで見た映画をリストアップ(下に一覧)して考えてみたんだけど 1 いいレズビアン映画って10本もある?出来の悪いのば…

This Film Is Not Yet Rated (06)

「映画の年齢制限は誰がどんな感じで決めてるわけ?」というギモンに対する、(やや初心者向けの)ドキュメンタリー。面白いし、内容のわりには軽いタッチで、しかも情報も盛り込んでいて、とても楽しめました。 アメリカの映画年齢制限がどんなかというと(…

『レミーのおいしいレストラン』

楽しかった。特に、料理をする場面がとても楽しそうで、、、まるで、昔見たあの感じ、、料理の素晴らしさを感じさせたあの『バベットの晩餐会』の(軽くした)ような印象を持ちました。 それから、大群で動いてるとことか、ネズミの気持ち悪さが楽しく?描け…

Mango Kiss

中学のあるとき、友だちと「ここ(学校)、少年院だってことにしよう!」ってことになり、自分たちは収容されている、という設定でしばらく過ごした。他の同級生を見ては、陰で「××は万引き常習」とか、「○○ちゃん、おとなしいフリしてるけど、前科三犯、強…

『Big Dreams in Little Hope』(2006)

DVDの表紙には「おかしな二人:レズビアン・バディ・ムービー」と書いてある。 これは珍しいかもしれません。なぜって、男のバディ映画は吐いて捨てるほどあるけど、女のバディモノは、、あるだろうけど、思い浮かばないなぁ、、「テルマ&ルイーズ」?、、…

『ボルベール』

アルモドバルが描く女はだいたい好きなのですが、この映画もよかった。 特にペネロペがびっくりするくらいきれいで、活き活きとして宝石みたいに輝いてました。 見てよかった! (実は、なぜか途中で数分程いきなり飽きたのですが、すぐに取り戻しました。)…

the truth about jane / portrait of marriage

『The Truth about Jane』 七年前にアメリカのLifetimeという女性向けのチャンネルで放送されたTV映画です。 Pフラグ(いつか説明します、たぶん)が関わってる。 高校生のジェーンが、自分のセクシュアリティに気づき、親にカムアウトします。両親、特に…

『Loving Annabelle』

06年アメリカ映画 カトリック全寮制の学校で、教師と生徒が恋に落ちる話なんだけど、、、残念ながらイマイチでした。目指してるものはわかるんだけど描けてない、、例えば、教師に何の葛藤があって何故ウジウジしてるのか全く描けてないし、、、なくなった…

『My Summer of Love』

04年イギリスの田舎を舞台にした映画。 静かにじわじわとととりつかれていく。そんな映画。、、好みではないのですが、そんな映画として良くできていると思います。わたしは閉塞感がキライなので、狭い範囲で密度の濃い関係はちょっと…、、、サラ・ウォー…

tipping the velvet / fingersmith

『Tipping the velvet』 これは原作を読んでいたので、そのせいか、あらすじを追ってるだけという気がしてしまいました。わたしがあらすじを思い出すだけで精一杯だったのかもしれないけれど。『fingersmith』 こっちは原作を読んでいなくて、何の予備知識も…

Imagine Me and You

イギリスのロマンチックコメディです。(日本では上映もDVD化もされてないみたい。すればいいのにね。)(→どうやら7月にDVDが発売されるみたい。) ストーリーは、「結婚式の日に花嫁が恋に落ちる。その相手は、式場の花をアレンジした花屋の女の人。す…

五弁の椿 / 反撥

わたしの印象では、女の復讐モノは、たとえ個人的な私怨であっても社会的な公怨?の面が出てきちゃう、、復讐の性質として「社会」を再考しなければならなくなる傾向があるように思います。というのも、怨みを抱く出来事や状況、実行されるまでの過程が、ど…

修羅雪姫

ボヤッとしていたら、もう五月も半ば。時が経つのはやすぎ。。 ところで、最近わたしは、女が主役の復讐映画をよく見てるのですが、『修羅雪姫』という映画で、梶芽衣子が命乞いする仲谷昇に言うセリフ 「許しもしないし、助けもしない!」が気に入りました…

『トランスアメリカ』

(手術前の)トランスセクシュアルの女性ブリーが、17才になって突然現れた自分の息子とともに、アメリカを横断することになる。息子トビーは売春や窃盗で暮らしを立てていて、夢はポルノ映画のスターになること。父親に会ったことがなく、ましてや、ブリー…

『ボーイズドントクライ』/『スウィート・チャリティ』 

『ボーイズドントクライ』という映画について、「あなた、以前、刑務所での腹筋について何か言ってたよね?」と友だちに言われたけど、全然覚えてない。、、なんだろ? いま思い出せるのは、エッチの場面と生理用品盗むところくらい、、腹筋と合わせれば、割…

(ドラマだけど)『リーグ・オブ・ジェントルマン』

ヤフー動画のドラマコーナーで『BBC リーグ・オブ・ジェントルマン 奇人同盟!』を無料配信しています。(わたしは第二話まで見ました。いま確認したら、第一話の配信が終わって、第三話が入ってる、みなきゃ!) このドラマは、 「一人の青年が、ナントカ村…

『ドリームガールズ』

まず、ほめ称える前に、 ジェニファー・ハドソンの演じたエフィのモデルになってそうな、本当のシュープリームスの人は、とっても力強い歌声で、ああいうグループとしては白人ウケしないだろう、というわけで(それだけが理由じゃないだろうけど)、その才能…

『カポーティ』

○先日ジョン・ウォーターズがテネシー・ウィリアムズへの溢れる想いを話してたのを聞いた(気がする)んだけど、次はテネシー・ウイリアムズの映画が作られるのかしら、、、ひよツとしたら、ジョン・ウォーターズが監督で、、?! ○このあいだ急に映画館で映…

 スポンジボブ

この日記のタイトルは、人に言うほどでもない幾つかの深遠な理由からウッカリつけたのですが、その理由の一つはもちろんスポンジボブ。2年前に映画ができたときも「見たいな〜、見たいな〜」とウジウジしてしていました。そして2年間ウジウジしっぱなして…

 『ブニュエル、ソロモンの秘宝』

どんな映画かというと、、、 スペイン生まれの芸術家たちが活躍するユニークなファンタジック・アドベンチャー。若き作家ブニュエルは、友人たち(ダリとロルカ)と共にスペインの古都トレドの地下に隠されている伝説の秘宝を探索するのだが、想像もできない…

『V for ヴェンデッタ』

ナタリー・ポートマンが、「V」という謎の人物と出会い、その人物--復讐と全体主義政府の転覆を企んでいる人物--と関わることで、自分も革命に参加していく、という革命?映画。いえーい、Wachowskiきょうだい! 原作はコミックだそうで、そのせいか全体的に…

 『バッシング』

主人公はボランティア先の(イラク)で拉致され世間に騒がれた人。映画はこの人の帰国後の生活を描いている。帰国後も「自己責任」を問われ、家族とともに激しいバッシングを受ける、という映画。 「ボランティア」だの「人質の自己責任」云々という映画のチ…

『夜よ、こんにちは』

イタリアの赤い旅団によるモロ首相の誘拐暗殺事件を、実行犯のなかの一人の女に焦点をあてて描いた映画。彼女は「夫と新居に引っ越してきた図書館勤めの妻」を装いつつ、他の3人の実行犯と共に、隠れ家(新居)にモロ首相を監禁する。 二つの極にいる実行犯…

 『ハッカビーズ』

ちょうど半年ほど前、わたしは 「こんな世界はいやだ。後期産業社会の競争市場はわたしたちに値段をつけて、「資本主義の認めるような価値がなければ存在価値ナシ」と追いたて、「価値ナシ」とあらば切り捨て、貧乏生活を強いていく。グローバル搾取やローカ…

kinsey 

「愛についてのキンゼイ・レポート」を見た。この映画は、20世紀の半ば、アメリカで初めてセックスに関する大調査をしたアルフレッド・キンゼイの伝記風物語。キンゼイについてよく知らないし、伝記モノがあまり好きでないわたしですが、この映画は親しみや…

 『皇帝ペンギン』

首が回らなくてツライので(比喩だけではなく、痛くて動かなくなったのです)ついでに?「皇帝ペンギン」見ました。 ご存知、清潔でロマンチックな物語として編集されたペンギンの生態映画です。 「愛で結ばれた夫と妻」「夫婦の絆」「自然の猛威のなか命がけ…

 ちなみにわたしは、

(ドキュドラマといっていいのかわからないけれど) 『アルジェの戦い』と アラン・レネの『夜と霧』 が、解釈が力とつながってることを、解釈が視線であることを、見えないものがあるということを、 解釈の及ばない/聞き取られない叫びを、理解できない/ス…